SFC Creative Week 2019
"Gradation -グラデーション-"
コンピュータというツールが「グラデーション」という色と色との新しい繋がり方を表現することを可能にしたように、私たちもキャンパス内での人と人との新しい繋がり方を作り出すことを目標としている。
グラデーションという現象が興味深いのは、2つの色それぞれの極値は存在するが、互いの色の間に境界線が存在していないことだ。そしてそれは、SFCが持つ「多様性」にも同じことが言えるだろう。一見交わらないような多様な専門分野が、1つのキャンパスに集まりなだらかなグラデーションを持って共生している。
キャンパス内全域を使って展示を行うという新しい企画は、そこにまた新しい人と人との、人とキャンパスとの、人とモノとの関係性を繋ぎ出すだろう。
このような意図から、制作展のコンセプトを「グラデーション」とすることにした。

-Statement
SFCが掲げているファブキャンパス構想では、「つくる」「つかう」「こわす」「もどす」「わかる」の5つの循環するサイクルを作り上げようとしている。しかし私たちはこのサイクルに「みせる」の項目を付加することを提案する。
SFCのキャンパスにはギャラリーなどの展示施設が無いために、つくったものを発表する場が少ない。それゆえに普段からキャンパス内の他人が何をやっているかが不透明であり、学生同士のコラボレーションが生まれにくい状況にある。
これを打破するために、SFC自体を大きなギャラリーとする企画を学生主導で行いたい。それはSFCに「みせる」文化を根付かせる第一歩になるはずだ。
大学機関において、研究は「社会のために役立つ」研究でなければならないのが基本と言えるだろう。そのために私たちは研究対象に意識を集中し、どのように社会に役立たせられるかを常日頃から模索している。
しかし、意識ばかりを集中させ、考えているだけではどうにもうまくいかない。一方で、感覚的に「なんかいい」「なんかイヤ」といった外界から刺激を脳に与えることで、新しいものの見方を加え、それまで思い付かなかった研究の価値=社会の役に立つことが見出される。
アートはその一端を担うことができる。本展でキャンパス内に置かれた制作物は観賞者の感覚を刺激し、新しい視点を得るきっかけとなることを願っている。

-Days & Hours
2019年10月23日(水) - 26日(土)
11:00 - 19:30(最終日のみ16時まで)

-Venue
慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
-Contact
sfccw19@gmail.com